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第1章 加藤

美咲はノートパソコンで地域のコミュニティサイトの無料求人情報欄に原稿を送った。


求人　屈強な男性を求む。

年齢　35~50歳

募集　1名

勤務　月15～20日前後

給与　1万円／日 ×出勤日( 15～20日 ( 月末払い ) )

勤務時間　15:00~24:00

他　　詳細は面談にて

応募先　希望の方は履歴書をPDFに加工し、下記アドレス まで添付ファイルを送って下さい

　　　　書類選考の結果で面談を致します。

アドレス　○○○○＠○○○○.co.jp ( このアドレスは応募のための free mail address です。)



送信をクリックして原稿を送った。

パソコンを一旦閉じて、アイスティーを一口飲む。

まだ4月というのに今日は気温が高く、エアコンを入れるか迷うぐらい。

結局、美咲は柄物のシャツとデニムのズボンを脱ぎ、Tシャツと短パンに着替えた。

美咲は1週間前にこの1DKの賃貸マンションに越してきた。

その前までは、ネットカフェを生活の拠点としてバイトをしながら、資金を貯めた。

バイトとはつまり出会い系サイトでの援助交際。

交際とは名ばかりで、業界用語で割り、つまりその場限り。

売春が援助交際と呼び名が変わっただけ。

以前美咲は、55歳の男のマンションでもう1人の女の子と一緒に同棲していた。

美咲は男を独占しようとしたが、もう1人の女の子と男の繋がりが強く、結局美咲は出て行った。

ネットカフェに生活拠点を移し、バイトを探していたら、ネットブログに援助交際でお金を貯めた女性の記事を見つけた。

その女性は、援助交際の手法や注意点を克明にブログに残していた。

美咲は何度もブログを閲覧して手法を学び、援助交際をスタートさせた。

高校を中退しておきながら、見た目女子高生と何ら変わらない美咲に中年男性が珍しさにやって来る。

美咲は元々童顔で可愛く、体型もスリムながらDカップの乳房を持つ。

中年男性は美咲を一度抱くとのめり込んだ。

美咲を求める中年男性が除々に増え、美咲は拠点をこのマンションに移した。

だが援助交際はハイリスクでもある。

強引な行為や中出し、やり逃げや暴力などあらゆることが予想される。

美咲はリスクを無くすために男を雇うことにした。

言うなればボディーガード…

今日はその第一歩。