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第1章 加藤

次の日の午後、美咲はスマホで出会い系サイトの掲示板に投稿する文章を作成する。

タイトル

明日 恋人感覚で楽しくお会いしませんか♪

投稿文

恋人がいない19歳で～す。

35歳以上の優しい男性の方で

私を恋人のように抱きしめてくれる人いませんか？

詳しくはメールでね♪


美咲は先日撮った写メを添付して送信した。

年齢は敢えて詐称した。削除される可能性があるため。

美咲はスマホをテーブルに置き、パソコンで通販のサイトを眺めていた。

夏物のスカートのカテゴリーを見ていたら、

「チリン、チリン」とスマホが鳴り、画面にプレビューが表示される。

掲示板の投稿した文章の返信が届いた。

美咲は無視して通販サイトを見続ける。

その間にも返信を知らせる音が絶え間なく鳴る。

1時間が経過して、美咲は届いた返信を閲覧した。

都合10件の返信があった。

相手の文章から、単なる冷やかしか本命かが、最近になって分かるようになった。

本命らしき相手は4人。

その4人に対してチャットを始める。

1人目

相手は自称40歳

時間は明日の16時

キス、フェラ、クンニ希望、ゴム有り

金額は3人はNGで2人まで

丁寧に断った。

2人目

相手は自称35歳

時間は19時

キス、フェラ、クンニ、生中だし

金額3人はOK

丁寧に断った。生は危ない。

3人目

相手は自称55歳

時間は15時

キス、フェラ、クンニ、ゴム有り

金額3人はOK

15時に駅の向かいのコンビニ駐車場で待ち合わせ。

4人目

相手は自称42歳

時間は20時

キス、フェラ、クンニ、ゴム有り

金額は3人＋写メ1人

写メは無し。

郊外の某ファミレスの駐車場


結局、美咲の明日のバイト予定は15時と20時の2回。

美咲はそうそうに掲示板の投稿を削除した。

次に加藤に渡したスマホへ通信アプリを使って、明日の予定と送迎時間をメールした。

しばらくして加藤から

「了解」

返信が届いた。

美咲は明日着ていく服を選んだ後、夕飯のコンビニ弁当を買いに出た。