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彼の秘密
第12章 憂鬱
コーヒー店を出て暫くぽーと街を歩いてた。

どうしようかな、することもないし帰るか

何もする気になれないから、駅に戻ろうと横断歩道を渡ろうと前を見たら懐かしい顔があった。

中学時代自分をいじめた同級生

詳しくは、俺の机に落書をしたり、俺に水をかけたり、ぱしりにしたりだ。
彼はその集団の一員だった。
向こうに気がつかれると面倒臭い事になるから、下を向いて通りすぎることにした
けど彼の横を歩いたとき後ろから誰かがぶつかった。

そのはずみで俺もよろけて、彼に当たってしまった。
ばたんと道の真ん中で三人が転んだ。

「ほら かずき!あの、ごめんなさい。お怪我は」
自分にぶつかった子供の母親らしい人が慌てて駆け寄ってきた。
「あ、大丈夫です。」

「本当に、ごめんなさい」
「ごめんなさい」
するといじめっ子の彼が、俺が情けなく座り込んでるときに足をぱんぱんと叩いて立った。
「大丈夫ですよ、それよりお子さんの方にお怪我がなければ」
学生時代のイメージとは程遠い好青年だった

「あ、大丈夫だと思います。」
と母親は少し頬を染めながら去っていった。

俺は、それを見届けてから急いで逃げようとしたら彼が俺の手を引いて立ち上がらせた。
「え、」
まだ彼は俺に気が付いていないらしい。
じゃないとこんな親切なことはしてくれない。
それか気が付いてて一目を気にしてるか。

「あ、ありがとうございます。」

「いや、俺もふらっとしてたか…あっ」
気づいてしまったようだ。
あぁ、金でも取られるのかな。今、何も持ってないって言うか

「ひさしぶり・・・雫。元気してた?」
だが、彼は思ってた反応とはだいぶ違って気まずそうにこちらの様子をうかがってきた。

「あ、うん・・・えっと」
やばい、名前とっさに思い出せない
「え、もしかして忘れた?・・・あーでもそうだよな
思い出したくないよな」
彼は相変わらず気まずそうに目を反らしながら、頬をポリポリとかく

「いや、覚えてるよ・・・冬樹だよね?」
俺が彼の名前を呼ぶと目を合わせて少し口角をあげた
「あ、あぁ・・・なぁ時間空いてるか?」

「え・・・あ、」
なんか目の前にいる彼が彼じゃないみたいで調子が狂ってしまった。

「少しなら・・いいよ」

「そ、そっか。じゃ、そこのファミレスでいいか?
あ、もちろん俺のおごりで!!」

「え、あ・・・うん」
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