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彼の秘密
第14章 決意
風に当たりたくて屋上に出た。
空は自分の心と関係なく晴れててそれが余計にむなしく思えた。

風の音しかせず自分だけが世界に存在してるみたいな感覚に包まれた

ほんと何やってるんだろう俺。
こんなところでいじけてたって何にもならないことはわかってるのに
けどだからってどうすれば?

タイムリミットはもう近いのに早くしないとあっという間に昼休みだって終わって放課後が来てしまう。

そもそも自分が何で先輩を好きなのか好きになったのかもわからない。

澄はなんで俺だったんだろう

澄が俺のことを好きにならなければ俺も知らなくて済んだのに

「違う  違う!」
また責任転換
ここ最近ずっとこの繰り返しで本当嫌な奴だ。俺

こんな奴一人のほうがいい。
皆を傷つけて、逃げて、逃げて 独りぼっち

そう思うと、心臓が張り裂けそうに痛くなって涙腺が熱くなって零れた

「何、被害者面してるの?」
突然背後からの声に肩がビクンと反応した。
「っ! 雅? なんでここに」
ばれてたが涙を急いで拭いた。

「別に、今まで寝てただけだし暇だったから学校に来てみれば屋上に誰かいるから来てみれば雫がいるし、泣いてるし、ムカつく」

「今は一人でいたかったから」
すると雅が俺の襟をグッと掴んで引いた

「それが被害者ぶってるって言ってんの。」
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