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彼の秘密
第16章 新しい関係
先に彼女の印象を話しとこう。
氷室 佳奈江さんは先の中間テストの結果は、10以内に入るほどの頭の持ち主で、家庭科部に入っていて手芸、料理の成績は群を抜いてぶっちぎりの一位だ。
そして生徒会副会長の妹でもある。
彼女を狙ってる者も少なくはないはずだ。

その、彼女がまさかの
「Bl小説?」

「そうよ、趣味でネットに載せてるの。」

「はぁ?・・・ま、まさか俺と雫をモデルにした?」
ぺらぺらと捲ってみた中には俺等の名前も乗っていた。
「流石にそれはしないわ、名前を変えてはいるわ。」

「つまり、モデルにはなってるのか」

「おっと、口がまた滑ったわ。
まぁそういうこと、ごめんなさいね」
先程までの赤面した顔はどこにいったのか、けろっとしてまるで謝っているように聞こえない

「はあ、なんでモデルなんかに」

「だって、あなた雫くんの事好きなんでしょ?」

「まぁ、フラれたけどな」
・・・あっ、しまった

「フラれた?ふ、ふふふ。これは良いネタが上がったわ!ありがとう。そしたらあそこを良い感じに盛り上げて・・・相手はまさかの・・・神室君なんていいわね!」

「いや、あいつを巻き込むの止めてあげろよ。
ノーマルなんだから」

「あら、小説なんだから自由よ。
でも、本当に秘密よ」

「こんなの人に言うかよ、氷室さんの立場がなくなるし」

「ふふ、ありがと」
柔らかく笑う彼女の笑顔はかわいいが、その裏であんなこと考えてるかと思うと複雑である

「じゃぁ、あなたにはバレてしまったけど逆に心置きなくネタを集められるわね、ねぇ協力して?」

「えぇ?・・・やだ勝手にしろよ」

「あら・・・私、友達に写真を撮るの上手な子がいるんだけど、皆のあんな姿やこんな姿を納めたりしてたりしてなかったりしてるのよねぇ、私もその子からネタに使えそうなモノを貰ったりしてるんだけどその中に あの雫君 もいるんだなぁ」
と、ぴらっと見せたのは雫の寝顔姿だったり部活での俺の見てない部活姿の写真だ

「な、それは・・・」

「欲しければネタなりいちゃいちゃしたり黙っててくれるだけで良いのだよ?」

「・・・はぁ、わかった。時々は協力してやる」

結局俺は写真で買収された

イヤ・・・まぁ欲しかったから

ごめん雫


この日を境に俺は彼女と仲良くなっていく

もちろん、腐った仲として
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