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彼の秘密
第5章 日常
神室君が澄とどっかに行ってしまって取り残された俺はこの上ない孤独感に包まれていた。
雅と真姫は神室に連れてこられたのに神室は二人を置いて澄とどっかへ行ってしまい。教室で待たせていると外見の良さからからかあっという間にクラスの女子に取り囲まれていた。
確かに、二人は外見もよく雅君に至っては入学式で学年代表で答辞をしたほどの頭の持ち主だ。
そして、いつも兄弟仲良く弁当を食べているらしく(そこにはたまに神室君もいるみたいだけど)女子の間では、いろんな意味での噂の一年らしい。

二人を監察してると性格の違いが少しわかる
女子に囲まれて、気恥ずかしそうに顔を伏せ背が小さいのもあって女子に可愛いと頭を撫でられている真姫君に対して、「君のその髪飾りかわいいね、よく似合ってる」「今度遊びにいく?」
などと、軽々とコミュニケーションをとる雅君。

真姫を見ると顔色が悪く、表情が暗い。

「あの、真姫君ちょっと教室から出る?」

「いや、雅が教室にいないとダメって言うから。いる。」
と着ていた赤色のパーカーのフードを深くかぶり教室の隅に座った。
そんな彼をお構いなしに囲みこむ女子に押され俺ははじき出されてしまった。

「じゃ、俺もうそろそろ入部体験行ってくるからまたね」
と、女子の落胆する声の中から聞こえて、女子の群れを出てきた雅。
そして、真姫君が囲まれている群れの中に入っていきぐったりした真姫君を引っ張って出てきた。
「ごめんね、こいつ人混みの中にいると酔うからさ風に当たらせてくる。」
といって、教室を出ていってしまった。

でも、俺をこの状況で一人にはしないで欲しかった。
何故なら二人が出ていった後、女子の皆さんが顔にはださないものの、なんで俺が残ってるんだ?と思っているのだろう、そう考えだけで辛い

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