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彼の秘密
第19章 テスト準備期間が来ました
しばらくしてから、彼がパチリと目を覚ました

「あっ、お早うございます」

「ん・・・」
彼は眼を擦りながらすっと重ねている手に視線をやったあと、俺の顔を見た。
だがなにも言うことは無くただ視線が外れない。

な、何を考えてるのかわからない!

気まずい時間に耐えきれず、愛想笑いをした
すると、彼はなぜか溜め息をついてから欠伸をして目頭を押さえる。
「相当お疲れですね・・・すみません」

「雫のせいじゃないよ、ただ昨日も徹夜してたから」
じゃあ何故溜め息をついたと、問いたいがそんなこと事態初耳で驚いた。

「えっ、それなのに今日もあんな時間まで。」

「だって約束していたし、その前に終わらせときたいものだったから、徹夜は仕方ないよ。
それより、お風呂入ってくるから先に寝といていいからね」
ぽんぽんと頭を撫でて彼はすたすたとお風呂場に行ってしまった。

残された雫は腕を組ながら溜め息をついた。
触れて良いのか触れちゃ悪いのか、触れたら逃げるし、時々甘えてくるし、辛いときに言わないし・・・猫か!

あぁ、でも先輩が猫でも可愛いかも。
プライド高そうだけど・・・じゃなくて、少しは休んで欲しい。

「さて、どうするか」

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