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彼の秘密
第21章 夏休み
唇を離すと、変わりなく頬を真っ赤にしながらも合わさった視線を離そうとはしない
なんとなくもう一度そういう気分になったので、今度は舌を絡めさせた
ぬるりと湿った感触、唾液が絡む音、全てが卑猥で特別。
思わず甘いと錯覚してしまいそうなほどの幸福感に包まれた

雫はまだこちらには慣れていなく目をぎゅっと瞑りながら、身体を硬直させていてそれがまた可愛い、このまま自分の腕の中で溶かしてしまいたいと思った
と考えているうちにまた雫の目がトロンとなって、シャツを掴む手に力が入ったのでこれはまた気を失いそうだなと、唇を離した

「ごめんね、苦しかった?」

彼は肩で息をしながら首を縦に振って、でもやっぱり嬉しそうに顔を上気させて
「でも、きもちよかった」
そして雫は渡の右手をを両手で包んで、深く深呼吸をしてまっすぐな目で見つめてきた

「さ、暁さん俺とキス以上をしたいって思ってますか?」

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