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彼の秘密
第21章 夏休み
花火が終わり、帰る人で少し空いてきた会場
「戻ってこないね」
「帰る?」
結局、戻ってこない会長と雫と、雅と真姫そして取り残された形となった俺と神室
先程から、全員にメッセージを送っているのだが返信は全くない
「いや、帰らない」
「みー君とまー君は帰るって、だろうとは思ったけど」
「俺が誘った意味考えろよ」
団体行動が似つかわしくない二人だけど、せめてこういう日くらいは我慢してほしいと頭を抱えつつ、雫からの返信を待つ
流石にあいつが黙って帰るということはしないとは思うけど、隣にいるあいつがやりかねない
ずっと手に持ったままのスマホは鳴らない。
「何処でなにしてんだろうね」
「俺の知ったことじゃない、てか塩のついた手で触るな、撫でるな!」
「…俺はそろそろ新しい人、見つけても良いと思うし。雫のお守は会長さんの役目でしょ?
それなのにまだ恋心を忘れられない乙女みたいで、見てて苦しい」
いきなり脈絡の無いことを言い出してどうしたんだ?
「そんなんじゃねぇよ、友達を心配しちゃ悪いか」
「悪くはないけど、なんとなく二人からはもう離れたほうが良い気がして」
「なんでだよ、別に二人の仲を引き裂こうとか考えてねぇよ俺」
「二人が、とおに悪影響だからだ。ごめんこれは直感だけど、もう俺達とも」
「ごめん、遅くなった。」
「お前遅い、携帯に何度も連絡したのによ」
さっと雫の姿が見えなくなった、会長が庇っていた
背中に隠された雫がやけに遠くに感じてしまった
そして、見える握られた腕
手を普通に握れるのと、握れない奴の差を目の当たりにされて、整理はつけた筈なのに僅かに気持ちをかき回される
「先輩、そうやって甘やかすのは良くないですよ」
「別に甘やかしていない、君たちにお詫びの品を出そうとしたんだけどいらないかな
彼を振り回したのは俺だからね、責めるなら俺をだね」
目の前にちらつかせたのはりんご飴
「戻ってこないね」
「帰る?」
結局、戻ってこない会長と雫と、雅と真姫そして取り残された形となった俺と神室
先程から、全員にメッセージを送っているのだが返信は全くない
「いや、帰らない」
「みー君とまー君は帰るって、だろうとは思ったけど」
「俺が誘った意味考えろよ」
団体行動が似つかわしくない二人だけど、せめてこういう日くらいは我慢してほしいと頭を抱えつつ、雫からの返信を待つ
流石にあいつが黙って帰るということはしないとは思うけど、隣にいるあいつがやりかねない
ずっと手に持ったままのスマホは鳴らない。
「何処でなにしてんだろうね」
「俺の知ったことじゃない、てか塩のついた手で触るな、撫でるな!」
「…俺はそろそろ新しい人、見つけても良いと思うし。雫のお守は会長さんの役目でしょ?
それなのにまだ恋心を忘れられない乙女みたいで、見てて苦しい」
いきなり脈絡の無いことを言い出してどうしたんだ?
「そんなんじゃねぇよ、友達を心配しちゃ悪いか」
「悪くはないけど、なんとなく二人からはもう離れたほうが良い気がして」
「なんでだよ、別に二人の仲を引き裂こうとか考えてねぇよ俺」
「二人が、とおに悪影響だからだ。ごめんこれは直感だけど、もう俺達とも」
「ごめん、遅くなった。」
「お前遅い、携帯に何度も連絡したのによ」
さっと雫の姿が見えなくなった、会長が庇っていた
背中に隠された雫がやけに遠くに感じてしまった
そして、見える握られた腕
手を普通に握れるのと、握れない奴の差を目の当たりにされて、整理はつけた筈なのに僅かに気持ちをかき回される
「先輩、そうやって甘やかすのは良くないですよ」
「別に甘やかしていない、君たちにお詫びの品を出そうとしたんだけどいらないかな
彼を振り回したのは俺だからね、責めるなら俺をだね」
目の前にちらつかせたのはりんご飴