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彼の秘密
第6章 球技大会
そして、球技際は始まった。

薬は効いているみたいで、多少ボーとするが動くのには支障はなかった。

自分のクラスは1-Dクラスと試合で、2試合目だからすぐに空いてる場所を探して練習することになった。
「じゃあ、ボール取ってくる。」
練習のためボールを借りようと、澄と二人で体育館倉庫に行く途中女子に囲まれている先輩を見つけた。

何だろう心がモヤモヤする。…今日風邪引いてるからかな。
「澄。ちょっと先にいってて。」

「ん?おう。」
雫は女子をかき分け渡の前にでた。
「先輩、おはようございます。」

「あっ、暁くん。どうしたの?」

「何?こいつ会長の友達ですかぁ?」
と隣にふっついている女子生徒が先輩に甘ったるい声で話しかけるのが、妙に苛立った。
てか、こいつ呼ばわり。

彼はどう思ってるのか先輩の顔を見てもいつもの笑顔を張り付けていて感情が見えない。
「ん?まぁ親しい後輩かな。で?どうしたの暁君。」

と聞かれ困った。
別段彼に用事があったわけじゃなくて、ただなんとなくここに来たから何を話すかも決めてなかったから言葉に詰まる。

「あっいえ特に用事とかも無いんですけど。その…」
あぁ!!こんな時に頭が働かない自分が腹だたしい。

早く次の言葉を出せ、自分!!と言葉を捻り出そうとしてると

「そう、なら手伝って欲しいことがあるんだけどいいかな?」
思わぬ助けに驚いた
「えっ!!あの自分でいいんですか?」

「えー!!私に言ってくれれば手伝うのに。てか、今から手伝うー!!」
「じゃぁ私もするぅ、ほらあんた邪魔、私がするんだからあっち行ってなさい。」
と周り女子生徒が騒ぎ始めてうるさいし、俺は邪魔だとばかり押し出そうとして来てもみくちゃだ。

「いや、男じゃないとできない仕事だし君たちにさせるわけにはいかないから、怪我させたら大変だしね、だから彼でちょうどいいんだ。」
と彼の女子を気遣う言葉にに彼女らはは一気にだまった。
その顔を見ると皆うっとりしてて、ハートマークが浮かんでいた。

こんなことって本当にあるんだと感心していると、先輩に
「じゃぁ付いてきて」
と声をかけられ俺は先輩に黙って付いていき集団を抜けた。
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