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彼の秘密
第8章 二人の関係
暫く沈黙が降りる。
外からはまだ終わっていない
「わかったならさっさと出てってくれないかな。俺君の顔はあまり見たくないから」

と俺から顔を背けて再び本を読み始める彼の肩をぐっと掴んだ。

「何?まだ何かあるの?」

「っは、じゃぁ聞くけどさあんたはこいつのことどう思ってるんだよ」

「何って好きだけど。俺は正直だよ
俺はこの子を手に入れたい。雫さ君の話ばかりするんだよ。その話を聞いているうちにもしかしてなんて思って今日君を見てみたけど、とんだ期待外れでがっかり。
これじゃ俺が策を練るまでもなかったかな」
その言葉を聞いたときに俺は衝動的に言っていた
「奪わせねぇ」

「奪わせないってまだ君のでもないよ?」

「俺のものにするって言ってるんだよ。もう迷わないあんたにだけは渡したくない」

「俺は誰にも奪わせない。・・・まぁ精々頑張るんだね。そんなんじゃ絶対に勝てないだろうけど。」
と会長はにやっとする

「言ってろ。とことん邪魔してやるから。」

「そう、でも今日は残念」
といって後ろを指さした。

俺が振り向くのと同時に保険の先生が入ってきた

「あら、あなたも怪我したの?」

「い、いえそういうわけじゃ」

「なら帰りなさい。今病人がいるから。会長さんもありがとうねもういいわよ」

「そうですか、なら俺は失礼します。」
とすんなり立ち上がり
「じゃ、河辺君も行こうか?」
と笑顔をこちらに振りまいてきた。

正直先ほどの態度を知ってしまったからこう変えられると気持ち悪さしか感じない。

だが先生の前で無意味な争いをしても意味がないのは明らかなので、俺は仏頂面で後を付いていった

そして、外にいた神室を捕まえて頭を下げた。
「俺の手伝いをしてくれ」

神室はびっくりした後に爆笑して腹を抱えながら協力してくれることを約束した。
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