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彼の秘密
第1章 出会い
自己紹介の後は頼んだメニューを食べて、趣味やら学校での思い出やらを話したりした。

「じゃあ、また明日」

「おう!じゃまたな」
ついつい話が長くなり解散したころには日が傾いていた。

いやー、楽しかったなぁと一人電車を待っていると後ろから女子のキャーと言う黄色い声が聞こえた。

まさかと思い駅の階段を見ると、朝あった渡先輩が女子に見送られながら階段を降りてきてた。
これが女子の取り巻き・・・本当にあるんだ。
駅まで付いてくるって大変だなぁ。
そんなめんどくさそうなことにも先輩は笑顔で手を振り替えしていた。

そして振り返った彼と視線があった。

「あっ、暁君。あれ?今日一年は早いよね」
と、こっちに近寄ってくる。

「はい、その少し友達と遊んでて・・・そういえば会長さんだったんですね。ほんと、朝はすみません。」
頭を下げる
「そんな畏まらなくていいよ。」
とクスッと笑う顔がまた絵になるけど・・・

その笑顔を見て少し疑問をぶつけてみた。
「先輩って人気ですけど、大変じゃありません?」

「うん、まあね。でも皆喜んでるしいいんじゃない?」

と、どこか他人事のようにそっけなく言う彼に電車に乗りながらまた疑問をぶつけてみる。

「今朝も思ったんですけど、どこか薄っぺらいというか心から笑った時の顔じゃないなっていわゆる営業スマイルに感じられて、疲れないんですか?」

「・・・まぁ、人当たり良い方がいろいろと便利だから。でも、そんなこと初めて言われた
君みたいなふわふわした子に気づかれるなんて俺も駄目だね。」

口元に手をあてふっという笑われながらそんなことを言われたもんだから、これは軽く馬鹿にされたらしい
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