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彼の秘密
第9章 テスト対策
「結局こうなりますか」

「そうだねぇ」

俺たちはコーヒー店の前で、立ち尽くしていた。
すこし古びれた、茶色いレンガの小さな家のような作りで黒い木枠で縁取られた窓がついている。
屋根にかかげられた古くところどころがひび割れた傷がある木の看板には[ ru_kaffe ]と雰囲気は十分なのだが。
黒い扉には
{本日、お店の都合によりお休みさせていただきます。}
の一言が書かれた紙が貼ってあった。

先輩の家から数十分歩いた労力が無駄になってしまった。

空は日差しが強く照り付けじっとりと汗ばむ。
もう半袖でも昼は十分そうだ。

「先輩、コーヒーはまた今度飲みに来ましょうか」
先輩が折角連れてきてくれた場所だから、他の場所で飲もうなんて言うきは起きない。
「そうだね。」
と先輩はかなり残念そうに肩を落としていた。
でもこの位先輩が肩を落とすということはかなり期待は大だ。
かえって自分のコーヒーへの期待は高まっていて次の約束を今から期待した。

「先輩、俺がテストで結果を出せたらここのコーヒーおごってください。
そしたら先輩の約束も果たせますし良いですか?」

「・・・それはいい考えだね。じゃぁ結果はもちろん学年で三位かな」

「ほんと、厳しい人ですね。」

「そう簡単におごるわけないでしょ。」

「はは、そうですよね。じゃぁ今から帰ります勉強しなきゃなんで。」

「そう、じゃぁまた明日。電車で」

「はい・・・えっ?」

「これが二つ目のお願いね。どうせ家近いんだし。学校一緒に行ってもいいかなって。」

「・・・まぁ別にそれくらいなら」

「うん、じゃ、また明日。」
と先輩と別れた。

案外先輩のお願いが簡単なもので拍子抜けな部分があるが、簡単なことに困ることもないので安心した。
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