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彼の秘密
第9章 テスト対策
「なぁ、勉強は?」

「ん、するする」
と言いながらこいつはお菓子を頬張り、ゲーム機を片手に肘をつきながらゲームに夢中になっていた。
「・・・」

俺は気にしない。そう、気にしなければいいんだ。
そうだわかってた。こいつがまじめに勉強なんてするわけがない。
ペンを握りかすかに胸の中で燃える怒りを抑え込んだ。

「あ、そういえば雫駅前で見かけたけど」
ノートにペンを走らせたタイミングで気になる単語が出てきた。
力の行き場がなくなったシャーシンの先がぼきっと折れ、汚くノートに染みのように残る。
まるで俺の心模様だ
「なんで?」

彼はゲーム機から以前目を離さずに淡々と
「だから・・・雫駅前にいてダレカさんと会ってた。」

「嘘だろ?」

「のんのん!嘘じゃないんだなあー」
人差し指を立てて左右に振りながら、ゲームを続ける彼の肩を思わず掴む。
神室の手からゲーム機が離れ、画面にはゲームオーバーの字が書かれている。
「なんでそんなとこにいたんだよ。」

「えー、だってあの辺俺よく買い物しにいくから」

「そうか・・・まさかお前そのために?」

「まぁ、それもあるけど。トオはこの話したらどんな反応するかな?って」
といたって人をおちょくるように笑顔だ。
「・・・」

「固まっちゃってかーわいい」

ぎろっと神室を睨む。
「わーおそんな怖い顔しないで?・・・でも勉強よりも気になるでしょ?」
神室は俺の手を振り払って、ポテチを掴み頬張った。

その目は真剣さを帯びて、態度と釣り合わなかった。
それに俺は酷く焦っていた。
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