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タイムリミット365
第9章 最期の作品
「輝翔。そんなの嫌だよ!私は一緒にいる!」
「ダメだ!」
「嫌!輝翔とは別れない!」
「羽音!!」
バタバタと暴れて狂乱する私の体を輝翔がギュッと掴んだ。
「ちゃんと話を聞け!」
怒った表情の輝翔を見て、涙が溢れてくる。
「だって…輝翔が別れるなんて言うから…。どんな最期になっても、一緒にいるって言ってるのに…。」
聞き分けのない子どものように、泣き叫ぶ私に輝翔が優しく諭すように続けた。
「このまま一緒にいたら、お前は俺がいなくなった後、追ってくるだろうから、別れるって言ったんだ。俺はお前を死なせたくない。」
「輝翔…。」
「俺とこの先も一緒にいると言うなら、今ここで約束してくれ。お前は、俺の分も生きてくれ!約束出来ないなら、365日の契約で終了だ。どうする?」
輝翔は、真剣だ。
嘘はつけない。
私はどうしたらいい?