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タイムリミット365
第9章 最期の作品
「輝翔…。」
「んっ?決めたか?」
「うん。」
私は大きく頷いて、輝翔を真っ直ぐに見つめた。
吸い込まれそうな程に、綺麗な輝翔の瞳に私がうつっている。
爽やかな風が二人の間を通り抜けた。
風になびいた前髪を手でかきわける輝翔に、私はそっと口付けた。
「羽音…?」
驚いた表情の輝翔に私はクスッと微笑んで言った。
「これからも輝翔と一緒にいたい!だから、約束する!私は輝翔がいなくなったとしても、自分の人生を真っ直ぐに生きていくよ。」
胸を張って言える。
私以上に輝翔を必要としていて、輝翔を愛してる人はいない。
だから、私はこれからも、輝翔と生きていく。
そこにはもう、迷いなんてなかった。
この先、辛い結果になったとしても、今この時の輝翔との時間を大切にしたいから。
輝翔と毎日を大切に生きていきたいから。