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タイムリミット365
第9章 最期の作品

そんな私達の会話を浅沼さんも、穏やかな表情で聞いていた。

ここにいる誰もが、輝翔が作品が出る時も、この世に生き続けていると、願っていた。

きっと、輝翔は大丈夫。

そして輝翔のラスト小説は、たくさんの人に読んでもらえる。

だって、輝翔が魂を込めて作り上げた作品だから。


「じゃ、またな!今までありがとうな!」

「仕事では、もう会わないかもしれないが、友達としては、最後ではないだろ?これからも、よろしくな!」


そう言って浅沼さんが輝翔に手を差し出すと、輝翔が照れくさそうに笑った。


「いちいち口に出して言うなよ。恥ずかしいわっ!」

「お前との腐れ縁は、そう簡単には切れないって事だ。」

「あぁ、そうだな。」


そう言って輝翔は浅沼さんの手をギュッと握った。

最後になるかもしれないなんて、浅沼さんは決して思ってない。

そんな感じの強い瞳で、輝翔を見つめていた。


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