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第10章 愛を刻んで

そんな輝翔に軽く微笑めば、輝翔もﾌｯと優しく微笑む。


｢どうした？気持ち良くないか？｣

｢ううん…。最高だよ。私、今すごーく幸せだなって思って。｣


そう言った私に輝翔の体が覆い被さる。

次の瞬間、私の耳に甘い刺激が走り、輝翔の甘い声が私の鼓膜に響いた。


｢俺のお前への愛を忘れないように、今夜はお前に刻み込んでやる。例えこのままあの世へ逝ったとしても、愛する人の腕の中で逝くなら、俺は幸せだ。羽音…ありがとう。愛してる。｣


そう言った後の輝翔は、病気であることを忘れるくらいに、激しく私を抱いた。

本当に私の体に愛を刻み込むように、情熱的に激しく続く輝翔からの攻撃に、私の体もいつも以上に熱く疼いていた。

輝翔をずっと感じていたくて、押し寄せる快楽の波に飲み込まれないように、必死で輝翔にしがみつく。


今日は輝翔と一緒にｲｷたい…。


そんな思いを込めて、輝翔の背中に回した腕に、ｷﾞｭｯと力を込めた。