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タイムリミット365
第3章 365日の時間
こんな些細な幸せさえも、ずっと感じていなかった…。
私もまだ、幸せを感じる感覚を持っていたんだ…。
フワフワなベッドに体を投げ出して、瞳を閉じる。
私…本当は幸せになりたかったんだ…。
私の頬に涙が伝う。
その感触を感じて、今までの緊張の糸が切れたのか、私は知らぬ間に眠っていた。
んっ…?
何だか体が重い…?
自分の上に何かが乗っている…?
ゆっくりと、瞳を開けると、私の瞳の横微かに見えるアッシュグレーの髪。
きら…と?
次の瞬間、私の首筋に軽い痺れるような痛みが走る。
「あっ…。」
意識がハッキリしてきて、輝翔が私の首筋に、吸い付いている事にやっと気付いた。
え?なんで?
何でこんな展開になっているの?