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タイムリミット365
第11章 愛をありがとう
だから、これから先も輝翔なしに生きていく自信は、正直ない。
輝翔中心の生活から、輝翔が消えてしまうなんて、考えられなかった。
でも…。
ちゃんと考えていかなければいけないんだよね…。
輝翔を見ると、目を背けられない現実が広がっていた。
輝翔…
少しでも長くそばにいて。
私を一人にしないで。
口に出せない言葉が、溢れていた。
頑張って生きようとしている輝翔に、言えるはずのない言葉。
自分の心の中でだけの叫びは、今日も口から出る事はないんだから。
「羽音。」
静かに輝翔に呼ばれて、近付くと、輝翔が優しく私の髪を撫でて、クスッと笑った。