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タイムリミット365
第11章 愛をありがとう
「で?成海は今どんな状態なんだい?」
「今は落ち着いてます。でも、常に危ない状態だって言われました。」
「そうか…。」
二人の間に重い空気が漂う。
浅沼さんが来てくれて、心強いけど、何を話したらいいかわからないよ。
それに、何かを話す気持ちにもなれない。
頭の中はもう、輝翔の事でいっぱいだった。
「羽音ちゃん、ちょっと中に入って成海の様子見てくるよ。羽音ちゃんは、少し落ち着きなよ。今の羽音ちゃんじゃ、成海も見たら心配するぞ。」
「はい…。そうですよね…。ごめんなさい。」
「うん!いつもの笑顔の羽音ちゃんじゃないと、成海に笑われちゃうだろ。じゃ、行って来るよ。」
私の髪を撫でながら、浅沼さんが優しく笑って、輝翔の病室へと入って行った。