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タイムリミット365
第11章 愛をありがとう

「ちゃんと、俺は自分の人生をまっとう出来た。だから、幸せな人生だったと思うよ。」

「そうだね。輝翔はいつも、キラキラ輝いていたから。」

「それに…。」


そう言った輝翔が、私の頬を触りながら、ジッと見つめる。

ドキッ…。

私の胸がせわしなく鳴り響く。

こんな至近距離で…。

そんな顔してみつめられたら…。

恥ずかしくなって、輝翔から視線を外す。

その瞬間、優しく名前を呼ばれて、再び輝翔に視線を戻した。


「羽音、お前に出逢えて、俺は幸せだ。」


いつも憎たらしい事しか言わないのに。

こんな時にだけズルイよ…。

輝翔の甘い甘い言葉に、私の心がズキッと傷んだ。

嬉しいはずの言葉も、今はただ辛くなる。


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