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タイムリミット365
第11章 愛をありがとう
「羽音、ありがとな!俺はまだ諦めてないよ。これからも、お前と生きていく気満々だからな。」
「絶対諦めないって約束して。ずっと私のそばにいてよ。」
「羽音、瞳閉じて。」
「………?うん…。」
私は輝翔に言われるがままに、瞳を閉じた。
輝翔?
どうしたんだろう?
そう思いながら…。
しばらくして、私の唇に優しく輝翔の唇が重なった。
いつもよりも冷たい輝翔の唇の感触。
チュッ…
チュッ…。
ゆっくりと啄むように、何度も輝翔のキスが続いた。
俺のキスを忘れないで…。
そんな思いが伝わってくるようなキスの繰り返しに、私の瞳からは、涙がこぼれた。
輝翔のキスを大切に大切に、この唇に刻み込むように。
私は輝翔のキスに、陶酔していた。
貴方の唇の感触や、温もりを絶対に忘れないように…。
貴方のキスをいつでも思い出せるように…。