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タイムリミット365
第3章 365日の時間

いつの間にか、ベッドの下には、服の他に使用済みのテイッシュや避妊具がちらばっていた。
何度、輝翔に抱かれたのかわからないほど、私はただただ、彼の温もりや存在を体に感じていた。
行為がすんだ後も輝翔は、私を抱き締めてくれている。
優しく私の髪を撫でながら、何事もなかったように、自然に私に話掛けてきた。
「なぁ、羽音?」
「んっ?」
「夕方まで少し散歩でもしないか?この辺は何もないけど、マッタリ歩いてると、癒されるんだ。」
「うん!行くっ!」
あまりに勢いよく答えた私を見て、輝翔がクスクスと笑う。
「やっぱ、さっきまで死のうとしてた奴とは、思えねぇーなっ。」
「そうかな…。」
「まっ、威勢がいいのは、いい事だ。」
「ありがと。」
いきなりこちらの気持ちは無視で、欲望のままに抱かれた。
でも、こんな生活でも1年間続けてみたいと思った。
彼にはそれほど、不思議な魅力があった。
輝翔が言うように、私はさっきまで死のうとしてたのに。
今は、少し先の時間さえも、楽しみに思い始めていた。

