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タイムリミット365
第3章 365日の時間
布団から出た輝翔の体を、今更ながらマジマジと見つめる。
引き締まった日に焼けた肌が、何だか眩しい。
普段引きこもって、外にでてない私のだらしない体が恥ずかしくなってくる。
輝翔は、そんな私の体とは真逆で健康的な体をしている。
見た所、私より年上だとおもうけど、何をしてる人なんだろう?
顔も体も完璧な輝翔を見て、私はそんな事を思っていた。
でも、私と輝翔は1年だけの恋人。
相手への詮索や干渉は、必要ないような気がする。
どうせ1年たったら、サヨナラなのだから、そんな事は関係ないんだよね。
輝翔の背中に、ちょこんと頭をくっつけると、輝翔が優しく言う。
「どうした?疲れたか?」
「ううん。何でもない。でも、少しだけこうさせて…。」
「何だ?フッ…変な奴っ。」
口は悪いけど、いい人だと思う。
今は、こうして誰かが、そばにいて、その温もりを感じる事が、私には何より嬉しい事だから。
そんな私を見て、輝翔も楽しそうに笑ってくれた。
今日は何だかすごくいい日になったなぁ。
あと1年。
生きてみようかな…。
輝翔と一緒に…。