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タイムリミット365
第4章 目覚めていく体

しばし、魚と格闘した結果、私は2匹の魚を釣り上げる事に成功した。
気付けば、夕陽が沈みかけている。
随分と長い事、熱中したなぁ。
こんなに集中して何かをしたのは、久しぶり。
何だかすごい達成感。
私はバケツに魚を入れて、家までの道のりを急いだ。
輝翔に見せてあげよう!
きっと驚くよね?
楽しみだなぁ。
急ぎ足で歩いていると、前方から、心配そうに辺りを見回して輝翔が歩いて来た。
「輝翔ーっ!!」
大きな声で輝翔を呼び、大きく手を振ると、輝翔が無表情のまま、私のもとへ走ってきた。
私に近付いた輝翔は、何だか怒ったような表情をしていて…。
「輝翔…?」
「こんな時間まで、帰って来ないなんて、心配するだろ!」
「釣りに夢中になっちゃって…。」
「心配させるなよ…。」
「ごめんなさい…。」
そう言った私の体を輝翔が強く抱き締めた。

