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タイムリミット365
第4章 目覚めていく体

家に着くと、私が釣った魚を輝翔が、さばいて刺身にしてくれた。
テーブルにはお刺身と、輝翔が作ってくれたのだろうか?
美味しそうな煮物があった。
「今日は晩酌しようぜ。羽音も酒呑めるよな?」
「うん!お酒好きだよ。」
「和食って言ったら、日本酒だよな。今熱燗にして出すから、先に座って待ってろよ。」
「ありがとう。」
日本酒に熱燗?
どうみても、そんなおじさんみたいな物を好むようには見えない輝翔。
なんか相変わらず、見た目とのギャップが激しいなぁ。
そんな私も22歳なのに、日本酒を熱燗で呑むのが好きなんだけどね…。
そういえば、輝翔って何歳なんだろう?
輝翔と出逢ってから、私は輝翔の名前以外は何も知らない。
死を決意してた私には、輝翔がどんな人でも関係なかったし、輝翔の事を知りたいとも思わなかった。
でも、何日か過ごすうちに、輝翔が日に日に好きになるうちに、輝翔の事を少しずつ知りたくなっていた。
聞いてもいいんだろうか?
普通の恋人同士なら、当たり前に聞けるだろうけど、私達は違う。
自由に気の向くまま生きる輝翔は、きっと年齢とか気にしないだろうし、多分聞かれるのも、嫌だろうな…。
私は、聞きたかった事を口には出さずに飲み込んだ。
やっぱり聞くべきではないだろうから…。

