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タイムリミット365
第5章 禁断の部屋
次の日、予定通り朝早くに輝翔は車で出掛けていった。
ノートパソコンや、書類を持って出て行ったから、仕事なんだと思うけど…。
今日は夜まで一人きり、いつも賑やかな家が、やけに静かに感じる。
そうだよね…。
こんなに大きな家なんだから、一人だったら静かで当たり前だよね…。
今日も、午前中の間に家事をしちゃおうかな。
掃除機を持ち、先ずは1階から掃除をしていく。
リビングやキッチンだけでも、掃除するのに時間がかかるから、いつも奥の部屋は輝翔が掃除をしてくれているんだけど。
入るのを禁止されている部屋。
この部屋に籠って、輝翔はいつも何かをしている。
この部屋に入ればきっと、輝翔の何かがわかるに違いない。
今この家には私しかいない。
私がこの部屋に入った事は、私が口にしなければ、輝翔にもバレない…。
見たい…!!
自分の中の悪魔がピョンと顔を出した。
言わなきゃバレない…!!
そう思い私は禁断の部屋のドアノブに手を伸ばした。
輝翔の事を少しでも知りたいから。
輝翔!
ごめん!!
私は覚悟を決めて、部屋のドアを開けた。