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タイムリミット365
第5章 禁断の部屋

何冊か読破して、共通している事。
それはどれも、ハッピーエンドがない事。
どれも泣けるほどに、切なく儚い話ばかりだった。
いつも自由気ままに生きている輝翔とは真逆の内容だ。
輝翔自身が、こういった恋愛をしてきたのだろうか…?
どうしてハッピーエンドがないんだろうか…?
色々な疑問が浮かんでは消えていく。
輝翔が余計に、わからなくなってきちゃった…。
あ!これって…!
ふと、本に目をおとすと、カバーの所に作者のプロフィールが書いてある。
「なるみきらと、28歳、神奈川県生まれ。大学時代に『真実の愛』にて小説家デビューを果たす。若手人気小説家だが、公の場に現れないため、素顔を知る人はあまりいない。ミステリアスな作家。イケメンであると噂されているが真実は?…。」
輝翔って、28歳なんだ…。
見えないなぁ…。
28歳であの外見は、すごいと思うけど、そんなに人気あるなら、公の場にも出ればいいのに。
イケメンだから、もっと人気出そう…。
今も私と暮らしながら、小説を書いているんだろうか?
どんな話を書いているんだろう…。

