この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
タイムリミット365
第8章 少しの変化
そのまま瞳を閉じた輝翔から、しばらくすると寝息が聞こえ始めた。
何か運動をしたりするわけでなく、最近は動きもまったりとしてきた輝翔。
もともと、食も細かったのだけど、最近は更に食べる量も減ってきたように感じる。
「男子高校生じゃないんだから、そんなに食べないだろ。普通だぞ。」
輝翔は、そう言って笑ったけど、私はそうは思わなかった。
明らかに、最近体調が悪いんだと思う。
でも、それを輝翔に言ったら、気持ちが沈んでしまうと思い、敢えて言わずにいた。
気持ち良く眠る輝翔を見ていると、こうして眠い時は眠ってもらって、体力を保てればいいのかな?と感じた。
少しでも輝翔が、元気を保てる生活が送れるように、私もサポートしていこう。
寝室を出た私は、パソコンを開いて、今日の夕飯の献立を考える。
輝翔が眠っている間に、パソコンで料理のサイトを見るのが、最近の私の日課になっていた。
食べる量が減っても、栄養が偏らないで摂取出来るように献立を考えている。
輝翔に少しでも、元気になってもらいたいから、その思いだけで、私の料理の腕は、いつの間にかあがっていた。