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指先
第5章 社長令嬢
エレベーターから降りた加奈子は
自分のデスクへついても二人のことが気になった。
いいじゃない
これでしつこい山岸さんから離れられるじゃない。
いいじゃない
これで陰口たたかれることも無い。
仕事の嫌がらせをされることも無い
でも
でも
あんな目の前でお似合いなところ見せられたら
やっばり…つらい。
あんな自己中で勝手な人を。
何で好きなんだろう私。
…♫
何日も鳴らなかった山岸からの着信が
加奈子のスマホにかかってきていた。
怖くて出られなかった。