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指先
第6章 小さな反撃
デスクにむかって
発注書を作成していると周りから
声がする。
「さっき外で山岸さんと令嬢見たよ!」
「やだー!どこ行くんだろうねっ。」
「ついに私達から離れていくのねー。」
「誰のものでもないでしょ。」
仕事に集中したいのに
耳に入ってくるアイツの行動。
昨日 初めて山岸さんの怒った顔をみた。
思った以上に私の心はショックを受けていた。
キーボードを打つ手が何回も止まってしまう。
仕事中だ。集中しなきゃ。
私と山岸さんは住む世界が違うんだ。