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恋の行方を探してください【完結】
第23章 【二十三話】忠誠の儀*古坂
*
「それで」
忠誠の儀を終えた美哉は、古坂に抱えられて、由臣の執務室へと戻らされた。
半分ほど寝かけている美哉は、ソファに座らされていた。
「由臣さま、申し訳ございません。わたくしもその……美哉さまと……」
「やったと?」
「……はい。美哉さまに誘われてしまえば、断ることもできず」
「そうか。美哉本人からなら別にいいんだが……。それで、勝千代は忠誠だけだったけれど、吟太は愛情まで誓ったというが、まさかおまえもか」
「……申し訳ございません。美哉さまがあまりにもかわいらしくて」
とそこへ、パジャマに着替えた勝千代が由臣の執務室へとやってきた。
由臣はぎろりと勝千代を見たが、勝千代は由臣に視線も向けず、まっすぐに美哉が座るソファの前に行くと、ひざまずいた。
「美哉さん」
勝千代の声に、美哉は少しだけ目を開けた。
「おれも忠誠だけではなくて、愛情も捧げる」
「勝千代、おまえもか!」
「もちろん、御庭番としての役割である次世代の子作りってのも分かっている。だけど、おれの気持ちは忠誠だけではおさまらないほど、美哉さんのことが好きなんだ」
「おまえら……ほんと馬鹿だな」
由臣の呆れた声に、美哉はだいぶ意識がはっきりしてきた。
「ほんと、あなたたち、馬鹿よ! 私にはなんにもないのよ? 忠誠はともかく、愛情まで捧げられても、なにも返せない! 返せるのなら、身体しか……からだ……。そうだわ!」
「それで」
忠誠の儀を終えた美哉は、古坂に抱えられて、由臣の執務室へと戻らされた。
半分ほど寝かけている美哉は、ソファに座らされていた。
「由臣さま、申し訳ございません。わたくしもその……美哉さまと……」
「やったと?」
「……はい。美哉さまに誘われてしまえば、断ることもできず」
「そうか。美哉本人からなら別にいいんだが……。それで、勝千代は忠誠だけだったけれど、吟太は愛情まで誓ったというが、まさかおまえもか」
「……申し訳ございません。美哉さまがあまりにもかわいらしくて」
とそこへ、パジャマに着替えた勝千代が由臣の執務室へとやってきた。
由臣はぎろりと勝千代を見たが、勝千代は由臣に視線も向けず、まっすぐに美哉が座るソファの前に行くと、ひざまずいた。
「美哉さん」
勝千代の声に、美哉は少しだけ目を開けた。
「おれも忠誠だけではなくて、愛情も捧げる」
「勝千代、おまえもか!」
「もちろん、御庭番としての役割である次世代の子作りってのも分かっている。だけど、おれの気持ちは忠誠だけではおさまらないほど、美哉さんのことが好きなんだ」
「おまえら……ほんと馬鹿だな」
由臣の呆れた声に、美哉はだいぶ意識がはっきりしてきた。
「ほんと、あなたたち、馬鹿よ! 私にはなんにもないのよ? 忠誠はともかく、愛情まで捧げられても、なにも返せない! 返せるのなら、身体しか……からだ……。そうだわ!」