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恋の行方を探してください【完結】
第29章 【二十九話】手当たり次第
槇の素行の悪さは噂以上だったようだ。
「でもさ、管理部に逆戻りできたおかげで、あたし、槇のすごい秘密、握っちゃったのよ!」
「すごい秘密……?」
山岡はふふふ、と笑うと、口を開いた。
「あいつさ、会社のメール使って、色んなオンナに連絡取ってたの」
「…………」
普通なら、会社のメールで女性に連絡を取ったりしないと思うのだけど、槇は平気でやっていたようだ。
いや、それよりも山岡のやっていることは越権行為ではないだろうかと思ったが、美哉はあえて突っ込まないでおいた。
「それでさ、最近では小早川食品の高木小夜っていう女性と頻繁に連絡を取り合ってたんだけど、あやしーとおもわなーい?」
山岡の言葉に美哉は由臣を見たが、由臣は険しい表情を山岡に向けていた。
「メールの内容は読んだのか?」
「まー、読もうと思えば読めるけど、さすがにそれはねー」
「遡って見ることはできるか?」
「できるけどー」
見せていいのか山岡は迷ったのか、部長に視線を向けた。
「管理部の部長の許可が取れればいいのか」
「いいけど……あの人、むっちゃ堅い人だよ?」
「それなら、いい。ただ、二人のメールの頻度だけは知りたい」
「週末に一度くらいの頻度かなー」
「そうか、ありがとう」
由臣が良からぬことを考えているのが美哉には分かったので、とりあえず後ろから小突いておいたが、由臣は無視した。
「山岡篤美さん」
「はい」
「社内に他に槇と関係があった女性は?」
「さぁ、何人かいると思うし、心当たりはあるけど、ちょっとあたしからは言えないかなー」
「その女性たちと槇はメールでやりとりはしていたか?」
「社内だからしてないんじゃないかなー。現にあたしも直接誘ったから」
「分かった、ありがとう」
由臣は手帳になにか書き付けた後、それをジャケットの内ポケットにしまった。
「美哉、次に行くぞ」
「え、あ、はい。あの、お忙しいところ、ありがとうございます。それでは、失礼いたします」
「でもさ、管理部に逆戻りできたおかげで、あたし、槇のすごい秘密、握っちゃったのよ!」
「すごい秘密……?」
山岡はふふふ、と笑うと、口を開いた。
「あいつさ、会社のメール使って、色んなオンナに連絡取ってたの」
「…………」
普通なら、会社のメールで女性に連絡を取ったりしないと思うのだけど、槇は平気でやっていたようだ。
いや、それよりも山岡のやっていることは越権行為ではないだろうかと思ったが、美哉はあえて突っ込まないでおいた。
「それでさ、最近では小早川食品の高木小夜っていう女性と頻繁に連絡を取り合ってたんだけど、あやしーとおもわなーい?」
山岡の言葉に美哉は由臣を見たが、由臣は険しい表情を山岡に向けていた。
「メールの内容は読んだのか?」
「まー、読もうと思えば読めるけど、さすがにそれはねー」
「遡って見ることはできるか?」
「できるけどー」
見せていいのか山岡は迷ったのか、部長に視線を向けた。
「管理部の部長の許可が取れればいいのか」
「いいけど……あの人、むっちゃ堅い人だよ?」
「それなら、いい。ただ、二人のメールの頻度だけは知りたい」
「週末に一度くらいの頻度かなー」
「そうか、ありがとう」
由臣が良からぬことを考えているのが美哉には分かったので、とりあえず後ろから小突いておいたが、由臣は無視した。
「山岡篤美さん」
「はい」
「社内に他に槇と関係があった女性は?」
「さぁ、何人かいると思うし、心当たりはあるけど、ちょっとあたしからは言えないかなー」
「その女性たちと槇はメールでやりとりはしていたか?」
「社内だからしてないんじゃないかなー。現にあたしも直接誘ったから」
「分かった、ありがとう」
由臣は手帳になにか書き付けた後、それをジャケットの内ポケットにしまった。
「美哉、次に行くぞ」
「え、あ、はい。あの、お忙しいところ、ありがとうございます。それでは、失礼いたします」