この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋の行方を探してください【完結】
第35章 【三十五話】真犯人
 車内は妙な空気のまま、小早川食品の側までやってきた。

「先に勝千代が現場に着いているはずなんだ」
「勝千代がですか?」
「今から言う住所に向かってくれ」

 由臣が告げた住所は、小早川食品の側のアパートだった。たぶんこちらは小夜の住んでいるところなのだろう。
 川村がそちらへ向かい始めたところで、由臣のスマホが鳴った。勝千代からだった。

「なんだ」
『小早川食品を張ってる者から連絡があったんだが、高木小夜が早退したらしい』
「なに?」
『尾行させているが、どうやらアパートに戻ってこようとしているようだ』
「勘付かれたか」
『あ、高木小夜がアパートに到着した』
「そのまま見張っておけ。令状はあるんだろう?」
『ある』

 緊迫した雰囲気に、美哉は機嫌を悪くしている場合ではないことに気がつき、頭を振って気分を入れ替えた。

 小夜が住んでいるらしいアパートに近づくと、なんとなく物々しい空気が漂っていた。そして、由臣たちが乗っている車が止まると、勝千代が黒い車から降りて近寄ってきた。

「高木小夜は部屋に戻った」
「突入する準備は?」
「できている。アパートの管理人にも話は通してあるし、鍵も預かっている」
「それでは、行くぞ」

 美哉と由臣と勝千代、そして警官が小夜の住む部屋の前まで来て、由臣がぼそりと呟いた。

「嫌な結末になってなければいいんだがな」
「……え?」

 ドアの前に立った勝千代は、インターホンを鳴らしたが、やはり反応がない。
 仕方がないので、鍵を開ければ、中からチェーンがされていた。

「マズイ、急いで開けろ!」

 急に慌ただしくなり、外から無理矢理チェーンを切り、勝千代、警官と部屋になだれ込んだ。

「高木小夜、いるか!」
/277ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ