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恋の行方を探してください【完結】
第43章 【四十三話】伊吹もお見合い

由臣に処女を奪われた後、放置されてしまった美哉は、近くにいた伊吹を誘った。
そのときは、与頭だの忠誠の犠だの知らなかったけれど、結果として、それらを果たしてしまったことになった。
そもそもが、途中で投げ出した由臣が悪いのであって……。
「だって……」
「ぼくは、美哉ちゃんが最初で嬉しかったよ」
「…………」
「ぼくは自分が男だってことをずっと否定してきた。だからって男の人のことが好きって訳じゃなくて……。なんていえばいいのかな。自分の身体が男性であるってことに対して、違和感があった。由臣とは理由が違うけど、自分の身体の性に対して嫌悪していたから、ぼくも不能だったんだよ」
でも、と伊吹は続けた。
「美哉ちゃんの姿を見て、すごく綺麗だって思って、気がついたら勃起してて……」
「……綺麗なんかじゃない」
「ううん、綺麗だった。誘われて、こんなぼくを誘ってくれて、すごく嬉しかったんだ。美哉ちゃんのおかげで、男でいてもいいんだって思えるようになったんだ」
「…………」
「今日のお見合いで会った人となら、上手くやっていけそうな気がするんだ」
「……そっか……」
勝千代とは勢いで昨日、身体を交えてしまったけれど、もうそういったことはしない方がいいのかもしれないと美哉が思っていると、伊吹は美哉の身体をぎゅっと抱きしめて来た。
「でね、美哉ちゃん」
「……はい」
「最低かもしれないけど、美哉ちゃんとまた、セックスしたい」
「っ!」
伊吹はそう言うと、ここが廊下だというのに、美哉の身体をまさぐり始めた。場所が場所だというのに、伊吹の手に美哉の身体は反応をし始めた。
「ぁ……、伊吹、ここ、廊下」
「うん、知ってる。ベッドの上だと罪悪感がわきそうだから、ここで。きちんとコンドームは持ってるから」
「ん……っ」
「美哉ちゃん、今日はスカートなんだ?」
「だ……っ、て!」
「だって?」
「わ……た、し、も、伊吹、と……その」
そのときは、与頭だの忠誠の犠だの知らなかったけれど、結果として、それらを果たしてしまったことになった。
そもそもが、途中で投げ出した由臣が悪いのであって……。
「だって……」
「ぼくは、美哉ちゃんが最初で嬉しかったよ」
「…………」
「ぼくは自分が男だってことをずっと否定してきた。だからって男の人のことが好きって訳じゃなくて……。なんていえばいいのかな。自分の身体が男性であるってことに対して、違和感があった。由臣とは理由が違うけど、自分の身体の性に対して嫌悪していたから、ぼくも不能だったんだよ」
でも、と伊吹は続けた。
「美哉ちゃんの姿を見て、すごく綺麗だって思って、気がついたら勃起してて……」
「……綺麗なんかじゃない」
「ううん、綺麗だった。誘われて、こんなぼくを誘ってくれて、すごく嬉しかったんだ。美哉ちゃんのおかげで、男でいてもいいんだって思えるようになったんだ」
「…………」
「今日のお見合いで会った人となら、上手くやっていけそうな気がするんだ」
「……そっか……」
勝千代とは勢いで昨日、身体を交えてしまったけれど、もうそういったことはしない方がいいのかもしれないと美哉が思っていると、伊吹は美哉の身体をぎゅっと抱きしめて来た。
「でね、美哉ちゃん」
「……はい」
「最低かもしれないけど、美哉ちゃんとまた、セックスしたい」
「っ!」
伊吹はそう言うと、ここが廊下だというのに、美哉の身体をまさぐり始めた。場所が場所だというのに、伊吹の手に美哉の身体は反応をし始めた。
「ぁ……、伊吹、ここ、廊下」
「うん、知ってる。ベッドの上だと罪悪感がわきそうだから、ここで。きちんとコンドームは持ってるから」
「ん……っ」
「美哉ちゃん、今日はスカートなんだ?」
「だ……っ、て!」
「だって?」
「わ……た、し、も、伊吹、と……その」

