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恋の行方を探してください【完結】
第45章 【四十五話】突然の別れ

吟太に説得されて、美哉は渋々、由臣の執務室までやってきたのだが、部屋の前で美哉はまだごねていた。
「私、結局、御庭番のみなさんに振られました」
「違うよ、美哉。オレたちはみんな、美哉のことが大好きだ。だからこそ、美哉には幸せになって欲しい。そして、オレたち御庭番は、美哉を幸せにする権利は持ってないってことだ」
「そんなことない。……結局、私のことが大事っていいながら、口では邪険に言っている由臣さんの方が大切なんだよ」
美哉がそういえば、吟太は笑った。
「美哉は鋭いな。美哉のこと、大好きだし大切だよ。由臣はオレたち御庭番にとって、恩人でもあるからな、あいつにも幸せになって欲しいと思っている」
「…………」
「だって、由臣がいなければ、美哉と会えなかっただろう? 美哉という大切な与頭と出会わせてくれたのは、由臣だ。だからあいつは癪だけど、恩人なんだ」
「恩人……」
そう言われてみれば、美哉も由臣に拾われていなければどうなっていたのか分からないのだから、恩人と言えば、恩人だ。
「美哉が幸せになるのが、由臣への恩返しだよ」
「……そう、なのですか」
「そう。それくらい、由臣は美哉のことを大切に想っている」
恩人に恩を返さなければならない。そして、それに報いるのは、由臣と結婚すること……なのかもしれない。
そうだと決めれば、美哉の中から由臣への想いがあふれ出してきた。
「私……」
「うん」
「由臣さんのこと、好き……です」
「あー、やっぱりそうだろうな。それ、本人に直接、言ってやれよ」
「……はい、そうします。吟太、ありがとう」
「あ、うん、大したことない。美哉には幸せになってほしいから」
「私、結局、御庭番のみなさんに振られました」
「違うよ、美哉。オレたちはみんな、美哉のことが大好きだ。だからこそ、美哉には幸せになって欲しい。そして、オレたち御庭番は、美哉を幸せにする権利は持ってないってことだ」
「そんなことない。……結局、私のことが大事っていいながら、口では邪険に言っている由臣さんの方が大切なんだよ」
美哉がそういえば、吟太は笑った。
「美哉は鋭いな。美哉のこと、大好きだし大切だよ。由臣はオレたち御庭番にとって、恩人でもあるからな、あいつにも幸せになって欲しいと思っている」
「…………」
「だって、由臣がいなければ、美哉と会えなかっただろう? 美哉という大切な与頭と出会わせてくれたのは、由臣だ。だからあいつは癪だけど、恩人なんだ」
「恩人……」
そう言われてみれば、美哉も由臣に拾われていなければどうなっていたのか分からないのだから、恩人と言えば、恩人だ。
「美哉が幸せになるのが、由臣への恩返しだよ」
「……そう、なのですか」
「そう。それくらい、由臣は美哉のことを大切に想っている」
恩人に恩を返さなければならない。そして、それに報いるのは、由臣と結婚すること……なのかもしれない。
そうだと決めれば、美哉の中から由臣への想いがあふれ出してきた。
「私……」
「うん」
「由臣さんのこと、好き……です」
「あー、やっぱりそうだろうな。それ、本人に直接、言ってやれよ」
「……はい、そうします。吟太、ありがとう」
「あ、うん、大したことない。美哉には幸せになってほしいから」

