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恋の行方を探してください【完結】
第45章 【四十五話】突然の別れ

吟太はそう言うと、美哉の背中を優しく押した。
「ほら、いってこい」
「はい、いってきます」
美哉は振り返り、吟太の頬にキスをした。
「ありがとうのキスはいいでしょ?」
「……これくらいなら」
「それじゃ」
美哉は吟太に笑いかけ、それから前を向いて、執務室のドアをノックした。
美哉が部屋の中に入っていくのを見た後、吟太は小さく、ため息を吐いた。
「隠れて見てないで出てこいよ」
「あ、やっぱりばれてた?」
「ばれるもなにも、気配を隠す気、まったくなかっただろう、おまえら」
「さすが吟太だなぁ。おれだったら絶対、流されてまた抱いてた」
「勝千代……おまえ、そんなので仕事、務まってるのか?」
「それは大丈夫。美哉さん相手だと、つい甘くなってしまうからな、おれ」
「ぼくも同じく。さっきの美哉ちゃん、かわいくって……」
「…………」
「美哉にご褒美をねだるなよ、おまえら」
「分かってるよ。……でも、まさか吟太にそう言われると思わなかったよ」
「そうだよな。勃てたままよく理性を保てたな、おまえ」
「……うっせー、黙れ」
男たち三人はわいわいといいながら、階下へと向かった。
もしこのまま、部屋の前で美哉が出てくるのを待っていたら、また違った展開になっていたのかもしれない。それを彼らが後から知って、後悔することになる。
「ほら、いってこい」
「はい、いってきます」
美哉は振り返り、吟太の頬にキスをした。
「ありがとうのキスはいいでしょ?」
「……これくらいなら」
「それじゃ」
美哉は吟太に笑いかけ、それから前を向いて、執務室のドアをノックした。
美哉が部屋の中に入っていくのを見た後、吟太は小さく、ため息を吐いた。
「隠れて見てないで出てこいよ」
「あ、やっぱりばれてた?」
「ばれるもなにも、気配を隠す気、まったくなかっただろう、おまえら」
「さすが吟太だなぁ。おれだったら絶対、流されてまた抱いてた」
「勝千代……おまえ、そんなので仕事、務まってるのか?」
「それは大丈夫。美哉さん相手だと、つい甘くなってしまうからな、おれ」
「ぼくも同じく。さっきの美哉ちゃん、かわいくって……」
「…………」
「美哉にご褒美をねだるなよ、おまえら」
「分かってるよ。……でも、まさか吟太にそう言われると思わなかったよ」
「そうだよな。勃てたままよく理性を保てたな、おまえ」
「……うっせー、黙れ」
男たち三人はわいわいといいながら、階下へと向かった。
もしこのまま、部屋の前で美哉が出てくるのを待っていたら、また違った展開になっていたのかもしれない。それを彼らが後から知って、後悔することになる。

