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恋の行方を探してください【完結】
第1章 【一話】美哉の不運
そういって、男性は三度目のため息を吐いた。
「あ、そういえば!」
「なんだ」
「名前、聞いてないです」
「は? なんでいきなりそこに飛ぶ?」
「だって、あなたは私の名前を知っているのに、私はあなたの名前を知らない。それって不公平じゃないですか」
「不公平ねぇ」
男性はそう呟くと、小さく頭を振って、口を開いた。
「由臣(よしおみ)」
「由臣さん……? 変わった苗字ですね」
「ちげーよ。小早川(こばやかわ)由臣だ!」
小早川由臣と名乗った男性は、吐き捨てるように言った。
名前を聞いて、美哉は目を見開いた。
「小早川……って! え、もしかしなくても」
「……だからフルネームで名乗るの、嫌いなんだよ……」
「小早川グループの関係者なんですか?」
「……そうだ」
観念したような由臣の言葉に、美哉はどう反応すればよいのか分からなくて、戸惑った。
「あ、そういえば!」
「なんだ」
「名前、聞いてないです」
「は? なんでいきなりそこに飛ぶ?」
「だって、あなたは私の名前を知っているのに、私はあなたの名前を知らない。それって不公平じゃないですか」
「不公平ねぇ」
男性はそう呟くと、小さく頭を振って、口を開いた。
「由臣(よしおみ)」
「由臣さん……? 変わった苗字ですね」
「ちげーよ。小早川(こばやかわ)由臣だ!」
小早川由臣と名乗った男性は、吐き捨てるように言った。
名前を聞いて、美哉は目を見開いた。
「小早川……って! え、もしかしなくても」
「……だからフルネームで名乗るの、嫌いなんだよ……」
「小早川グループの関係者なんですか?」
「……そうだ」
観念したような由臣の言葉に、美哉はどう反応すればよいのか分からなくて、戸惑った。