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第13章 【十三話】コードネーム：うさ耳ってなんですか

　やっぱりそこ、突っ込むところですよねー、と美哉は内心で思いつつ、じろりと横目で由臣をにらんでおいた。その視線には気がついていたと思うが、思いっきり無視された。

「他の探偵事務所さんはどうか知りませんが、うちの所員には全員、コードネームがついています。その方がそれっぽいでしょう？」

　それっぽいとかそんなのどうでもいいです！　と思ったけれど、由臣は続けた。

「それで、依頼メールを読みましたが、どうにも分からないことがたくさんあります。そこでお忙しい中、ご足労をいただいたのですが、もう少し、お話を聞かせていただいてもかまいませんか」
「はい」
「まず、どうして高木小夜さん、あなたが依頼主なのですか」

　やっぱりそこが一番、気になるよねぇ。と美哉は思ったけれど、いきなりそこを切り出すのか、と呆れつつ、由臣のこれからすることを見ていくことにした。