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恋の行方を探してください【完結】
第2章 【二話】交際ゼロ日、一目惚れ
美哉がなにか口をする前に、由臣はまた、美哉の唇を塞いだ。
「きちんと避妊はしてやるぜ」
「そういう問題ではっ!」
「それに、三男とはいえ、小早川グループの息子とそういう関係になれるんだ、ありがたく思え」
「なにが……っ!」
美哉が反論をする前に、由臣はまた、美哉の唇を奪った。さらには、掛け布団を剥がしながら由臣はベッドに乗り上げてきた。
「初めてだけど、やり方は分かる」
「はいっ? あのっ、ちょっと止めてください!」
「止めろって言いながら、そんな潤んだ瞳で言われても説得力ないんだが」
美哉は必死に由臣から逃れようとするが、その瞬間、情けないことにお腹が鳴った。あまりの恥ずかしさに、状況を忘れて、美哉は真っ赤になった。
「帰る場所もない、仕事もない、しかもカバンも盗られてしまった」
「……う」
「俺とセックスしたら、ここに置いてやってもいいぜ」
「なっ……!」
「ここなら、飯も寝床の心配もしなくていい」
由臣の言葉は、困り果てている美哉にとって魅力的すぎた。しかし、それと引き替えにするには、自分の身体を売るということになるわけで、かなり抵抗がある。
「いい条件だと思うけどなあ?」
むしろ、初対面の男性とそういうことをすることを我慢さえすれば置いてもらえるというのなら、破格の条件かもしれない。ここで断ったら、美哉は路頭に迷い、想像したくもないひどい目にあった挙げ句、命まで失いかねない。ここでうなずけば、失うものは──処女といくばくかのプライドだけ。
「あのさ、早く答えてくれない? 痛いくらい勃起してて、俺、今、かなりの理性で我慢してるわけ」
一方的にそう言われても、美哉は男性が苦手で、キスはおろか、幼い頃はともかくとして、長じてからは手を繋いだことさえない。なぜなら美哉は、男性が近づくと、痛いくらいの鳥肌が立つからだ。
それでも、どうしてだろう、由臣からは嫌になるほどの劣情を向けられているというのに、鳥肌が立たないどころか、先ほど何度かされたキスが気持ちがいい、とさえ思えてきたのだ。
流されそうになる自分を律して、美哉は首を振った。
「嫌ですっ」
「嫌と言っても、俺は美哉のこと、気に入った」
「っ!」
「きちんと避妊はしてやるぜ」
「そういう問題ではっ!」
「それに、三男とはいえ、小早川グループの息子とそういう関係になれるんだ、ありがたく思え」
「なにが……っ!」
美哉が反論をする前に、由臣はまた、美哉の唇を奪った。さらには、掛け布団を剥がしながら由臣はベッドに乗り上げてきた。
「初めてだけど、やり方は分かる」
「はいっ? あのっ、ちょっと止めてください!」
「止めろって言いながら、そんな潤んだ瞳で言われても説得力ないんだが」
美哉は必死に由臣から逃れようとするが、その瞬間、情けないことにお腹が鳴った。あまりの恥ずかしさに、状況を忘れて、美哉は真っ赤になった。
「帰る場所もない、仕事もない、しかもカバンも盗られてしまった」
「……う」
「俺とセックスしたら、ここに置いてやってもいいぜ」
「なっ……!」
「ここなら、飯も寝床の心配もしなくていい」
由臣の言葉は、困り果てている美哉にとって魅力的すぎた。しかし、それと引き替えにするには、自分の身体を売るということになるわけで、かなり抵抗がある。
「いい条件だと思うけどなあ?」
むしろ、初対面の男性とそういうことをすることを我慢さえすれば置いてもらえるというのなら、破格の条件かもしれない。ここで断ったら、美哉は路頭に迷い、想像したくもないひどい目にあった挙げ句、命まで失いかねない。ここでうなずけば、失うものは──処女といくばくかのプライドだけ。
「あのさ、早く答えてくれない? 痛いくらい勃起してて、俺、今、かなりの理性で我慢してるわけ」
一方的にそう言われても、美哉は男性が苦手で、キスはおろか、幼い頃はともかくとして、長じてからは手を繋いだことさえない。なぜなら美哉は、男性が近づくと、痛いくらいの鳥肌が立つからだ。
それでも、どうしてだろう、由臣からは嫌になるほどの劣情を向けられているというのに、鳥肌が立たないどころか、先ほど何度かされたキスが気持ちがいい、とさえ思えてきたのだ。
流されそうになる自分を律して、美哉は首を振った。
「嫌ですっ」
「嫌と言っても、俺は美哉のこと、気に入った」
「っ!」