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第14章 【十四話】身体から始まる恋ってありですか？

　信じられない、と美哉はまた、大きく首を振った。

「あの、私のことはいいですから、高木さん、話の続きをどうぞ」
「あ、はい、そうですね」
「それで……えと、槇さんの猛アタックの末に、お付き合いすることにしたのですか？」
「いいえ」
「え……？」
「あの……その、かなり恥ずかしい話なんですが……わたし、不感症でして」
「…………」

　まさかの話の方向に、美哉は思わず真っ赤になった。小夜も恥ずかしいのか、うつむいているため、美哉の表情の変化に気がついていない。

「それもあって、元彼とけんかになったんです。だからその、英太郎さんに、感じさせてくれたら付き合ってもいいって思わず言ってしまったんです」
「……………………」
「英太郎さん、さすが女性遍歴が激しいだけあって、とっても上手で……わたしがはまってしまって……」
「………………………………」
「お付き合いすることになったんです」