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恋の行方を探してください【完結】
第14章 【十四話】身体から始まる恋ってありですか?
そう言うと、小夜は小さくため息をついた。
「断りました。でも、断ったのがまずかったのか、それからなりふり構わない猛アタックが始まりました」
ストーカーがさらにグレードアップしたということだろうか。
「彼氏がいても話しかけてくるし、つき合ってくれとしつこいし。彼氏とは上手くいってなかったのもあり、それが原因でけんかが増えて……結果、別れました」
「うわぁ……」
「元彼とは、もう終わりが見えていたので、別れることに対して特になにも思わなかったのですが、別れたら今度は英太郎さんのアタックがさらに激しくなって、困りました」
そういえば、同じようにアタックしている人がここにもいたなとちらりと由臣を見ると、笑みは浮かべていたけれど、先ほどより顔色が悪かった。手首はあいかわらずつかまれたままで、指先はやはり氷に触れているかのように冷たい。
美哉は心配になって、手首をくいくいと引っ張れば、ようやく由臣と視線が合った。少し眉尻を下げれば、由臣は小さく首を振った。とりあえずは大丈夫なのだろうと美哉は判断して、小夜に視線を向けた。
「仲がよろしいんですね」
今のやりとりを思いっきり見られていたらしく、小夜の指摘に美哉は首がもげる勢いで頭を振った。
「違います! 仲はまったく! これっぽっちもよくないです!」
「そんなことないだろう。俺の婚約者だし」
「違います! まったくもって違いますから! 断りましたから!」
そのやりとりを見た小夜は、切なげなため息をついた。
「英太郎さんとつき合う前の自分を見てるみたいです」
「断りました。でも、断ったのがまずかったのか、それからなりふり構わない猛アタックが始まりました」
ストーカーがさらにグレードアップしたということだろうか。
「彼氏がいても話しかけてくるし、つき合ってくれとしつこいし。彼氏とは上手くいってなかったのもあり、それが原因でけんかが増えて……結果、別れました」
「うわぁ……」
「元彼とは、もう終わりが見えていたので、別れることに対して特になにも思わなかったのですが、別れたら今度は英太郎さんのアタックがさらに激しくなって、困りました」
そういえば、同じようにアタックしている人がここにもいたなとちらりと由臣を見ると、笑みは浮かべていたけれど、先ほどより顔色が悪かった。手首はあいかわらずつかまれたままで、指先はやはり氷に触れているかのように冷たい。
美哉は心配になって、手首をくいくいと引っ張れば、ようやく由臣と視線が合った。少し眉尻を下げれば、由臣は小さく首を振った。とりあえずは大丈夫なのだろうと美哉は判断して、小夜に視線を向けた。
「仲がよろしいんですね」
今のやりとりを思いっきり見られていたらしく、小夜の指摘に美哉は首がもげる勢いで頭を振った。
「違います! 仲はまったく! これっぽっちもよくないです!」
「そんなことないだろう。俺の婚約者だし」
「違います! まったくもって違いますから! 断りましたから!」
そのやりとりを見た小夜は、切なげなため息をついた。
「英太郎さんとつき合う前の自分を見てるみたいです」