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恋の行方を探してください【完結】
第17章 【十七話】御庭番の十八番は脅し?
昼ご飯を食べた後、美哉と由臣は小早川グループの統括事務局へ向かうことになった。
「統括事務局ってどこにあるんですか」
「ここから車で十分くらいの場所にある」
「車でとなると……歩きだとかなり距離がありますね」
「美哉、歩いて行く気なのか?」
「え、だって由臣さん、運転できるんですか」
「免許もあるし、運転もできるが、専属の運転手がいる」
「……さすがお金持ちですね」
と話をしていれば、インターホンが鳴った。
「あれ、来客ですか?」
「いや、川村が到着したみたいだな。下に行くぞ」
「あ、はい」
由臣に促されて外に出ると、紺色のセダンが止まっていて、その横には紺色のスーツを着た男性が立っていた。
「由臣さま、お待たせいたしました」
「いや、ちょうどいい時間だった」
小柄な男性はそういいながら、後部座席のドアを開けてくれた。
由臣に乗るように促されて乗ろうとしたところで、男性が声を掛けてきた。
「こちらが由臣さまの伴侶になる方ですか」
「違います」
「なるほど、さすが由臣さま、見る目がありますね」
「そうだろう。こうやって拒否するのは美哉くらいだろう」
「はい、そうでございますね」
え、もしかしなくても、最初から拒否しまくったのがいけなかったの? とその会話を聞いて思ったのだけど、それよりも気になることがあったので、由臣の袖を引っ張って、小声で問いかけた。
「もしかしなくても、彼も御庭番?」
「……なんで分かったんだ」
「なんでと言われても、由臣さんが人を側に置いていて、さらに気安くやりとりする人となると、御庭番以外いないかなと思いまして」
「さすが俺の嫁だな。俺のこと、よく分かっている」
「そうでございますね。あぁ、ご挨拶が遅れました。川村と申しまして、由臣さまの専属運転手をさせていただいています」
「統括事務局ってどこにあるんですか」
「ここから車で十分くらいの場所にある」
「車でとなると……歩きだとかなり距離がありますね」
「美哉、歩いて行く気なのか?」
「え、だって由臣さん、運転できるんですか」
「免許もあるし、運転もできるが、専属の運転手がいる」
「……さすがお金持ちですね」
と話をしていれば、インターホンが鳴った。
「あれ、来客ですか?」
「いや、川村が到着したみたいだな。下に行くぞ」
「あ、はい」
由臣に促されて外に出ると、紺色のセダンが止まっていて、その横には紺色のスーツを着た男性が立っていた。
「由臣さま、お待たせいたしました」
「いや、ちょうどいい時間だった」
小柄な男性はそういいながら、後部座席のドアを開けてくれた。
由臣に乗るように促されて乗ろうとしたところで、男性が声を掛けてきた。
「こちらが由臣さまの伴侶になる方ですか」
「違います」
「なるほど、さすが由臣さま、見る目がありますね」
「そうだろう。こうやって拒否するのは美哉くらいだろう」
「はい、そうでございますね」
え、もしかしなくても、最初から拒否しまくったのがいけなかったの? とその会話を聞いて思ったのだけど、それよりも気になることがあったので、由臣の袖を引っ張って、小声で問いかけた。
「もしかしなくても、彼も御庭番?」
「……なんで分かったんだ」
「なんでと言われても、由臣さんが人を側に置いていて、さらに気安くやりとりする人となると、御庭番以外いないかなと思いまして」
「さすが俺の嫁だな。俺のこと、よく分かっている」
「そうでございますね。あぁ、ご挨拶が遅れました。川村と申しまして、由臣さまの専属運転手をさせていただいています」