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恋の行方を探してください【完結】
第20章 【二十話】女嫌いな三男
カードを作り直してもらっている間、美哉は真那と一緒に事務局へと行き、指紋と網膜認証というものをやった。
「はい、これでおしまい」
「……これでいいんですか」
「えぇ、なんかあっけないけど、これで美哉さんの指紋と網膜はシステムに登録されたから、大丈夫。それよりも三男のお守りも大変でしょう? カードができるまで、少し休憩しましょ」
「お守り……」
由臣が真那のことを口が悪いと言っていたけれど、美哉はここで実感した。だけど、影で悪口を言うような悪さではないので、それほど嫌な感じはなかった。
真那に誘われて、パーティションで区切られた休憩所へ移動した。
「美哉さん、コーヒーと紅茶、どっちがよい?」
「私、ミルクティでお願いします」
本当は遠慮しようかと思ったけれど、思ったより疲れもあったし、喉も渇いていたので素直に甘えることにした。
真那は美哉の回答を聞いて、紙コップ型の自動販売機のミルクティのボタンを押した。
「きちんと淹れたのが美味しいけど、ここの自販機、まだ味はマシだから」
真那はそういいながら紙カップを二つ持って、美哉の待っている席へとやってきた。
「ありがとうございます」
真那から受け取り、両手で包み込む。カップは温かくて、少しホッとした。
「それにしても、ほんっと、三男は相変わらずなのねぇ」
「あの……昔からあんな感じなんですか」
「そうね。昔から自身家で、なんでも一人でやるし、勝手に決めるし、付き合う周りが困るというか。それになんかよく分かんないけど、残念な感じ。それにあれでも結構、繊細で、そういうところが面倒なヤツで、なんというか、放っておけないというか……」
「はい、これでおしまい」
「……これでいいんですか」
「えぇ、なんかあっけないけど、これで美哉さんの指紋と網膜はシステムに登録されたから、大丈夫。それよりも三男のお守りも大変でしょう? カードができるまで、少し休憩しましょ」
「お守り……」
由臣が真那のことを口が悪いと言っていたけれど、美哉はここで実感した。だけど、影で悪口を言うような悪さではないので、それほど嫌な感じはなかった。
真那に誘われて、パーティションで区切られた休憩所へ移動した。
「美哉さん、コーヒーと紅茶、どっちがよい?」
「私、ミルクティでお願いします」
本当は遠慮しようかと思ったけれど、思ったより疲れもあったし、喉も渇いていたので素直に甘えることにした。
真那は美哉の回答を聞いて、紙コップ型の自動販売機のミルクティのボタンを押した。
「きちんと淹れたのが美味しいけど、ここの自販機、まだ味はマシだから」
真那はそういいながら紙カップを二つ持って、美哉の待っている席へとやってきた。
「ありがとうございます」
真那から受け取り、両手で包み込む。カップは温かくて、少しホッとした。
「それにしても、ほんっと、三男は相変わらずなのねぇ」
「あの……昔からあんな感じなんですか」
「そうね。昔から自身家で、なんでも一人でやるし、勝手に決めるし、付き合う周りが困るというか。それになんかよく分かんないけど、残念な感じ。それにあれでも結構、繊細で、そういうところが面倒なヤツで、なんというか、放っておけないというか……」