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恋は盲目
第3章 宵花火
「よ!」

と慶太は自転車にまたがって呑気に挨拶をする。

「何」

どういう態度でいればいいのかわからず、

ついぶっきらぼうな態度になってしまう。

「ちょっと話があって。涼しいところ行こ。」

と近くの図書館に行く。

図書館内は喋れないから廊下のソファに座って話すことにした。

いつ言おう・・・とタイミングをはかっていると

「付き合ってんだろ?」

といきなり本題に突入した。

「え、何で知って・・・」

「やっぱりなー!お見通しなんだよ。」

「・・・・・・」

何て、何を、どう、言葉にしていいかわからない。

明確な答えがあるわけでもないのに。


「・・・好きになる努力しろって言ったのに。」

「・・・無理だよ。総司君以外考えられないもん。」

「わ、言われて〜!」

慶太は手で顔を覆ってうなだれた。


「あいつのこといつから好きなの?」

と総司君への片思いの歴史をあれこれ聞かれ、話に熱中してしまった。


「ちぇ、俺の入るスキないじゃん。」

私の恋物語を聞いた慶太が口をとがらせる。

「うん、ないよ。」


満面の笑みで答える。
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