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恋は盲目
第5章 夜の遊び
「いつ捨てられても俺がいるから」

「なんでフられるの決定よ・・・・」

「少女マンガじゃ本命とは後からくっつくだろ」

「応援するんじゃなかったの」

「応援してるよ?でも別れるのは大歓迎」

「それって応援してないじゃんっ」

「聖人君子じゃないんでね」

「・・・・ばか」

「あんりさっきからそればっか!」

「「・・・・・・・・・・・・・」」

急に会話が途切れる

「帰るか・・・・・・」

「ん」

帰り道を歩くと慶太が肩を組んできた

「いつからかなー女友達として見れなくなったの」

「え?」

「小学校から知ってんのに中学入ってさ何か急にそういう気持ちになって、気づいたらもう好きになってて」

「え、急になに?」

「なんか、もう別に隠すことじゃないから。けっこう長い片想いしてるなって思って。あ、あれだ。中学の時あんりが他の奴と帰ったりしてた時だ。なんかモヤッときたんだよなー。」

「え?そんなことあった?」

徒歩で学校に通う私は大抵1人で帰ってたので思いつかない。
他の子はだいたい自転車だったし。

「あれ、ほら、良弥」

「あ〜りょうちゃんか。」

中学1のプレーボーイだった子。

「りょうちゃんは色んな子と帰ってたじゃん。」

「だから余計気になったのかも。付き合うのか?って」

「・・・待って、その時慶太彼女いたよね?」

「あーいたね。」

「ちょっと」

「だから別れたじゃん。あんりのこと好きなんだと思って」

何か思ったまま話せるって気軽でいいな。

人ってもっと正直になってみても良いんじゃないかな。

あんなにうざがられると思って飲み込んでた「好き」って言葉も

応えられない関係でもちゃんと人として好きならウザくはないんだなってわかった。

キスは困るけど

ちょうど家の前についた

家は真っ暗だった

「じゃ、学校で」

そう言って家に向かうと

「あんり、・・・・今日会ってくれてありがと。」

慶太が私をまっすぐ見つめて言う

「・・・・・・ん。」

他にかける言葉が見つからない

「じゃ」

慶太が片手を上げたのを見て家に入る
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