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天使さまっ!
第2章 天使さまとの出会い


ミーティングが始まり、婦長が院長を紹介し終わると、先生方の自己紹介。私たち新米の注目はもうあの小さな男の子に釘付けで、正直他の先生方の紹介は右から左だったわね。ついに男の子の番になり、私たちはごくりと息を飲んだ。


「みなさん、おはようございます。僕はエリン・サクラダといいます。見た通り年齢は10歳の子どもですが、れっきとした国際特別措置医療免許資格を持つ医師になります。生まれは日本ですが、世界各国を転々として医療活動をしていましたが、昨年の秋からこちらでお世話になってます。僕の受け持つ科はちょっぴり特殊です。基本的にすべての科を担当できますし、手先が器用なので心臓や脳の外科手術などもやりますが、今はフリーに院内をウロウロしています(笑)今日は専属の看護婦さんを一人選んでいいと言われたので遊びに来ました」


ハキハキと淀みない言葉とニコニコとした笑顔。何を言われているのか私たちは呆然と立ち尽くすのに、先生方や新米じゃないナースたちは笑いながらその自己紹介を聞いていた。

…………何かの催し物かしら?きっと新米の緊張をとくための余興とか、うん。


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