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第16章 特別付録

「しかこさん。しかこさんのタイプは《babba》です」

「は？」


どうやら性格診断のようです。エゴグラムと呼ばれるもので、５つのカテゴリーにAからCまでの判定をし、その組み合わせから性格を読み解くというものみたいです。


「しかこさんの性格は『心が優しく、他人に良く思われようという意識も非常に強いので、主体性が殆ど無くなり右顧左眄しなければならなくなるのが最大の欠点。物事を割り切って考える習慣を身に付ける事』

恋愛・結婚については『尽くすタイプ。相手の意向を優先する傾向が強いので、相手次第では亭主関白にさせてしまい、度を越した妥協や引き下がりを繰り返すと、相手は益々図に乗り、貴方の我儘の限度で、決定的な破局を迎えるという最悪の道程を辿る事も少なくない』

職業適性『絶対に不向きな仕事は警察官、検事、個人的な町の金融業、看守、政治家、軍人、ヤクザ。向いている職業は、上に列記した仕事の特性と正反対の性質のもの程、適性が有ります。保母、看護婦、サービス業など』

対人関係『他人を見る目をもう少し厳しく、主体性を持った人付き合いを心掛けて行くべき。心優しき事は美しき哉と澄まし込んだまま、人に騙されたり裏切られたりして傷を負えば、貴方一人でなく配偶者や家族が共に苦しむのだという事を肝に銘じ、どういう生き方をしなければならないか、今一度自覚を』」


「あわわわわ」

「うん。ドンピシャリですね」

「まるで見てきたかのように言い当てられて、ぐうの音も出ません」

「性格判断っていうか、ここまでくるとただのネタバレです」

「あうー。なるべくしてなった当然の出来事だったんですね」