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天使さまっ!
第4章 私の事情
「私いい人ですか?まだ一日の付き合いだからそんなによく知らないじゃないですか」
「いい人です。だから僕、しかこさんを選びました」
またドキッとした。
心くすぐる甘い言葉はふわふわと魔法みたいに、私を包んでしまうの。
「ぶつかった時。本気で僕を心配してくれました」
「え?だって、そんなの大人として当たり前の」
「相手を想う。ひたむきに。
――誰にでも『当たり前』に出来るわけじゃないです、たとえオトナでも」
目の前には天使がいて、私を見てる。そんな気がして。慌てて私は現実に返る。小さな子どもが知る世界なんて、ほんの小さな窓から覗いた、小さな小さな小さな世界にすぎない!